■ 6日目(5月2日) 【晴れ】
■ 指宿温泉〜枕崎〜八代泊
朝です。
部屋から見える朝日 |
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今日も良い天気だ♪
まだヒンヤリした空気の中、缶コーヒーを飲みながら荷物をくくりつける。
すっかり手馴れたもんだ(笑)
あ、馬場園ちゃんのバイクだ♪
馬場園ちゃん達はまだ寝てそうだなぁ。
同じ宿だったけど、結局会えなかった。
では、お先に出発します!
目指すは「長崎鼻」
ここからはそう遠くない、いったい何があるんだろう?
まだ早い時間なので、道は空いてる。
登校する子供達の姿で、今日が平日なのを知る。
すっかり曜日の感覚が無くなってしまったなぁ(笑)
表示に従って無事到着!さて、バイクをどこに止めたらいいものか?
大きな観光バス用の駐車場はある、どうしよう・・・
ウロウロしてると、人懐っこい笑顔の男性が「ここに止めていいよ」と指差す。
「ん?ここ?いいんですか?」
どう見ても歩道だけど(;´Д`)
「大丈夫だよ、俺が見ててやるよ。」
と、そこへご近所に住んでるっぽい女性が来て、
「バイクだったら、下の方まで行けるでしょうに」
「そっちのが楽だよ〜」
と、男性に声をかける。
「いや〜、夕方ならまだしも、そろそろ観光客もくるから危ねえよ」
「轢いちまうよ(笑)」←よくわかってらっしゃる(苦笑)
どうやら男性は、駐車場で車を誘導する仕事の人みたいだ。
そして、歩道なのにワンコが繋がれている・・・なぜ?
ワンちゃん、ちょっとの間バイク見ててね!と、ナデナデしてお願いする。
「行ってきま〜す!」
さて、開いたばかりのお土産屋さんの並ぶ坂道を下って行くと、
先っちょに灯台があった。
海は綺麗だし、良い眺めだ。
断崖は、まるで火曜サスペンス劇場だったけどね(笑)
気持ちいい潮風にあたっていると急に大勢の観光客の人達で溢れだした。
そろそろ退散かな・・・来た道を戻ると、神社らしきものが。
あれ?さっきは見えなかったのね・・・行ってみよう。
そこは「竜宮神社」だった。
浦島太郎さんの伝説があり、発祥の地であり、さらに
乙姫様を祀ってあるそうな。
で、縁結びの神様ときたら、早速お参り!
お賽銭もしっかり、真剣にお願いしてきたぞいっ(笑)
神様は、あんまり写真にとってはいけない気がするのでお花をパシャリ!
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お土産屋さんも覗いてみた。
関東では見ないお茶が並んでいる。
「知覧茶」鹿児島限定らしい。
これが、なかなか飲みやすくて美味しい〜♪
お店のご主人と話していると娘さんがバイク好きだっていう。
可愛いお孫さんの写真も飾ってあっておしゃべりに花が咲いてしまった。
数軒隣の店先には「びわ」が売ってた。
毎年食べたいなぁって思ってるうちに、旬が過ぎて食べ損ねるんだよなぁ・・・
お昼にでも食べるかと、買ってみた。
坂道をのんびり戻ってくるとワンコがお出迎え♪
「ただいま〜♪」
男性も手が空いたようで、戻ってきた。
「なんだよ〜、失恋かぁ?」
「ダメだよそこら辺に飛び込んじゃ」(笑)
「し、失恋なんかじゃないわいっ!」
こんなやり取りをしてると、白いワンコを連れた初老の男性が話しかけてきた。
「湘南ってどこだ?」
「神奈川で〜す(^-^)」
「一人かい?」
「そうです〜」
そうすると、今度は観光バスから降りてきた人達が話の輪の中に入ってくる。
「いや〜俺も、バイクで旅とかしたかったなぁ」
「そんなぁ〜今からだって遅くないですよ」
「教習所では、結構年配の方もいましたよ」
「バイクには乗れるんだけど、なんせ仕事がねェ」
「定年迎えたら、行ってみるかなぁ」
「はい、絶対お勧めしちゃいます!頑張ってください!」
「おう、ありがとよ、そっちも気いつけてなぁ」
なんだろう、色んな人が声をかけてくれる
土地柄なのかなぁ、みんな気さくな人だ♪
「これからどこいくんだ?」
「決まってないです、お勧めはありますか?」
「おう、あそこ行ってみなよ」
男性が指さすのは「開聞岳」だった。
「あの山、ぐるっと周れるんだけどよ。下におばけトンネルがあるから、行ってみな」
「本当に出るの?」
「こないだテレビでやってたぞ」
「土地柄、兵隊さんの幽霊が出るってさ」
「ええええ〜マジですかぁ」(;´Д`)
「本当に出ちゃったらどうするんですか?」
「あっはは、大丈夫だよ」
「写真撮ったのか?撮ってやるよ」
「お願いします♪」パシャリ!
開聞岳をバックに |
バイクを見ててくれたワンコ |
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「じゃあ、オバケ出たらダッシュで戻ってきますから!」
「おう、またおいで、気をつけてな」
びわをぶら下げて、開聞岳を目指して出発!
・・・つ、着いた。
バ〜バ〜バァ〜ん。
見るからに出そうです(T-T)
どうちよう・・・(しばし固まる)
エンジン停止(←悩む)
ぬぉ〜、私も女だ、後には引けん!!
おりゃ〜エンジン始動!突撃〜っ!
中は狭く、緩いけどカーブになってて見通しが悪い。
すっ飛ばして脱出したいが、対向車が来たらと思うとスピードが出せない。
ところどころ、天井に明かり窓があって、真っ暗ではないけど、
植物がトンネル内に垂れ下がっていたり、ムード満点。
妙に空気がヒンヤリしてる、なんとなく視線を感じる。
これは居るなぁ・・・写真撮ったら絶対写るな。
でも、こんな所に止まってられない。
そう思った瞬間、いきなり視界にバイクが飛びこんできた!
「はうっ!」ビクっ!
お互いに度肝を抜かれたみたい(笑)
昼間だから行けたものの、夜は絶対無理です!
本当に居ますここ!
あ〜怖かった!
トンネルは1号・2号と両方合わせて1kmはないので、
そこを過ぎれば海を見ながらの快適な道だった。
ぐるーりと周って国道226で海沿いをなんて思ってたのに、また道間違えた(;´Д`)
池田湖に来ちゃったけど「イッシー」には会えず、Uターン。
226に戻ってからはひたすら、海沿いに枕崎を目指した。
そろそろ10時半、お腹も空いたので見つけたコンビニでおにぎりをパクつく。
ベンチもあって親切なコンビニだ♪
すると、年配の方が次々と声をかけてくる
そんなにおばちゃんライダーが珍しいのかなぁ
「この先から、素晴らしい景色がいっぱいあるから」
「この町を皆さんに教えてあげてください」
と、町のパンフをごっそり渡された。
「頴娃(えい)町」
うん、確かにみんな良い笑顔で居心地がいいんだな、これが!
景色は最高だし、是非また訪れたいと思う!
タクシーの運ちゃんに教えてもらった酒屋さんで、
鹿児島限定の焼酎を、たまちゃんに宅急便で送る。
引き続き、快調に226を走る。
枕崎の街中で電気屋さんを発見、デジカメのメモリーカードを購入!
実は長崎鼻で容量が少ないカードは、いっぱいになっちゃったのだ。
時間は丁度お昼。さあ、いよいよ野間半島は野間岬を目指すぞ!
くねくね道は案外時間がかかるものだ。
が、この景色は来た甲斐があるなぁ!
途中で会うライダーさんは、必ずと言っていいくらい手をあげてくれる。
すっかり、挨拶も板についた私♪ムフ
が、バイクを見て反射的に手を上げてしまった。
地元の爺ちゃんのカブはさすがに手をあげてはくれなかった(笑)
てか、くねくね道を夢中で走ってたら岬を通り過ぎてしまった(;´Д`)
景色も変わって、市街地に入ると今度は270号線で北上する。
そろそろ今夜の宿を探さないと・・・もう15時だ。
道の駅「きんぽう木花館」で休憩。
ここで、長崎に行くか、諦めてこのまま北上か決めないと。
しばし悩む・・・あと2日間か。
今回は長崎は諦めよう(T-T)仕方ない。
走るのにだいぶ慣れたとは言え、スケジュール的にかなり厳しい。
そうと決まれば阿蘇を目指そう!
ん〜九州道に乗るか!
じゃあ、熊本に入って高速のIC付近で宿を。
八代ICで降りたらここだな。
「港湾労働者福祉センター」素泊まり\2,100
GWとはいえ、ここに家族連れが泊まる事はないだろうとにらんだ。
案の定、すんなり予約が取れる。よし出発や!
が、ここで事件が起こります。
メットホルダーから取ろうとしたメットが落っこちる。
あ〜う〜、結構傷がついちゃったぁ(T-T)
続けて駐車場から出る際の一時停止で、ついにやってもうた。
立ちゴケだ〜っ!!(笑)
(TдT)イデ〜よぉ。
毎度の事ながら、最後まで踏ん張ろうとするのでバイクに挟まる(笑)
「あ〜う〜!助けてくださ〜い!」
近くの人に両手を上げて助けを求める。
「すいませんでした。ありがとうございました。」
_| ̄|○ガクッ (←頭の中が真っ白)
「ま、負けるなぁ〜!自分にファイトー!」
痛い足を摩りながらもテンションをあげて、22号線で高速を目指す。
ここから高速で一気に熊本へ向かう。
山田IC |
途中で休憩 |
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日が暮れて、標高があるのか気温もぐっと下がり再び休憩。
たぶん山江SAだと思うが、バイクの駐車場に行くと、
都内ナンバーのオフ車バイクが止まっている。
その場で、ICを降りてからの地図を眺めていると、持ち主が帰ってきた。
挨拶をして少しお話すると、行きのフェリーが一緒だったらしい。
世間は狭いというか、同日九州上陸して散らばった人達の一人に、
ここで、こんな形とはいえ再会できるとは、なんたる偶然。
「到着が遅れて、ずいぶんスケジュールが狂ってしまったよ」
登山をしながらの旅らしく、時間や天候でずいぶんご苦労があったようだ。
明日、阿蘇登山に再度チャレンジして夜には宮崎から
フェリーで帰路につくらしい。
「ハードですね」弱音を吐いてる自分が恥ずかしくなる。
「向こうにもう一人ライダーさんがいて、
その人は昼間指宿でパンクしちゃったらしいよ」
「バイク屋さんがなくて、苦労したらしいよ」
「え〜、どこかですれ違った人かなぁ、私も午前中は指宿にいましたよ」
「じゃあ、私はもう行きますね」
「お互い頑張りましょう!」
「はいっ!お気をつけて」
まだバイクでパンクした事はないけど、
どんなんなっちゃうのか参考に聞いてこよう。
「こんばんは〜大丈夫ですか?」
その人は、真っ赤な大型のバイクの人だった。
見ると大きな荷物でキャンプの達人のようだった。
優しい人で、色々バイクの事やキャンプの事を教えてくれた。
すっかり話しこんで、ひき止めてしまった(汗)
名残惜しいものの、時間は刻々と進む。
早く宿に行かねば・・・お礼を言ってお別れする。
八代ICで九州道を降りると・・・
はい、迷子です(笑)!
宿に電話するも、どうも話がかみ合わない(?)
どうやら、目印になる大型量販店とコンビニが平行する道路に同じようにあったのは、
後でわかった事。
電話では、ここのコンビニの横にあるはずなのに・・・。
ないじゃんかぁ〜(TдT)
途方に暮れて、コンビニの人に聞く。
そんな施設は知らないらしい・・・
Σ(゜д゜lll)ガーン
もう一度電話したが、熊本弁が聞き取れないし、
コンビニの店員さんに宿の人と話してもらった。
宿の住所を聞いて、地図で探していると、
買い物客の一人が、私の家の方角だから先導してくれると名乗り出てくれた。
「あぁ、なんて親切な人がいるんだ」
走る事10分程、同じコンビニがあり宿を発見!
お礼を言おうとしたが、車の人は手をあげてそのまま行ってしまった。
助かった・・・九州に来てからというもの
たくさんの人に助けてもらってばかり。
本当に、人の優しさ、温かさに涙が出るほど、感謝の気持ちでいっぱいだ。
宿はガラガラで静かなくらいだった。
普段は港でお仕事をする人達が、寝泊まりする所らしく、
連休って事もあって、その日は私の他は一人だけと言われた。
ズボンを脱ぐと、足は見事な青タンだった。
お風呂からあがると、バイク仲間からメールが来ていた。
どうやら、フェリーで大分に来たらしい・・・。
パタっ←気絶
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